こんにちは。
しかさぶろうです。
稲垣 栄洋さんの「たたかう植物」を読みましたので、レビューします。
結論としては、想像以上の面白さでした。
知的好奇心をバチバチに満たしてくれる両著です。
ぜひ、植物達のガチバトルを読んで頂きたいです。
2017年しかさぶろうランキングにもランクイン
(ランキングは記事の最後に)
本編は▼をご覧ください
どんな内容か?
タイトルの内容ずばり。
まさに「たたかう植物」達の物語です。
植物どうしの戦いから、虫や環境との戦い。最後は人との戦いについて、植物がどのような生き残り戦略を取ってきたのか。つまり、その進化論を解説してくれています。
アマゾンの紹介分を借用すると
じっと動かない植物の世界。しかしそこにあるのは穏やかな癒しなどではない! 植物が生きる世界は、「まわりはすべてが敵」という苛酷なバトル・フィールドなのだ。植物同士の戦いや、捕食者との戦いはもちろん、病原菌等とのミクロ・レベルでの攻防戦も含めて、動けないぶん、植物はあらゆる環境要素と戦う必要がある。そして、そこから進んで、様々な生存戦略も発生・発展していく。多くの具体例を引きながら、熾烈な世界で生き抜く技術を、分かりやすく楽しく語る。
はい。面白そうですよね。
で、「楽しく語る。」なんて書いてありますが、そんなもんじゃないですよぉ。
めちゃくちゃ面白い。
実際、読み始めたら眠れなくて困りました。
特にお気に入りの内容をいくつか。
本書中の私のお気に入りをいつくか抜粋させていただきます。
キンドル上で53箇所にハイライトをつけたのですが、そのなかからの抜粋です。
植物は根を張りながら、根から、さまざまな化学物質を出す。そして、まわりの植物にダメージを与えたり、他の植物の種子からの発芽を阻害したりして、他の植物を撃退するのである
古くからクルミの木の下や、アカマツの木の下には下草や他の木が生えないことが知られていた。これはクルミやアカマツの根から出る物質が、他の植物の成長を阻害しているのである。 多かれ少なかれ、ほとんどの植物がアレロパシー活性のある物質を持っている。穏やかに見える植物の世界も、日々、化学兵器を使った争いが繰り広げられているのである。
強いというイメージのある雑草だが、植物学的には雑草は「弱い植物」である。弱いという意味は、他の植物との競争に弱いのである。そのため、雑草は強い植物が力を発揮できないような場所に生えている。それが、よく草取りをされる畑であったり、よく踏まれる道ばただったりするのである。雑草は、弱い植物であるが、そんな困難な環境に生える強さを持っているのである。
哺乳動物は辛いトウガラシを食べることができない。しかし鳥は、辛さを感じる味覚がないためトウガラシを平気で食べることができる。おそらくトウガラシは、種子を運んでもらうパートナーとして哺乳動物ではなく鳥を選んだのである。
どうですか?
これもほんの一部です。
なにせ、53個あるうちのいくつかですからね。
みどころ多すぎです。
どんな人におすすめか?
ごらんのように、たたかう植物は植物の戦略。つまり進化を分かりやすく、めちゃくちゃ面白く説明してくれています。
それでいて難しい話や重い話はいっさいなし。
こんな方に是非読んでもらいたいです。
- 気楽に知的好奇心を満たしてくれる本が読みたい
- 進化論に興味がある
- とにかく面白い本が読みたい
「たたかう植物」おすすめです
2017年 しかさぶろう ランキング
2017年に私が読んだ本のランキングです。
1位:魔法のコンパス
5位:革命のファンファーレ (レビューはこちら)
6位:人工知能の核心
7位:己を、奮い立たせる言葉。(レビューはこちら)
10位:いい空気を一瞬でつくる誰とでも会話がはずむ42の法則
コメント